2014年09月22日

キャノネットQL19のカメラ修理が完了しました

このカメラ『キャノネットQL19』は昭和40年(1965年)に発売されました。

工房へやってきたこのキャノネットは現在のオーナー様のおじいさまの形見です。
そのおじいさまは銀行員だったそうです。
高度経済成長期の中で多忙な銀行の仕事に追われ、一年中、働きづめだったそうです。
まあ、当時はみんなよく働いていました。

そんな「仕事人間」だったおじいさまにも一つだけ、趣味がありました。「鉄道」です。多忙な銀行勤務のあいまを縫って、各地に鉄道を見に行っていたそうです。そんな中、昭和42年、若い銀行員でも買える価格で、カメラ任せでキレイな写真を撮ることができるキャノネットの発売を知り、貯金を下ろして買われたのです。
そんな大切なカメラです。カメラ店から持ち帰ると、すぐにやったことは自分のお名前のプレートを貼ったことでした。そういえば、一昔前は、大切なものには自分の名前を書いたり、刻んだりしていました。

好きな鉄道を撮影してみると、これが自分の撮った写真かと思わせるカメラでした。そうなると、そのキャノネットに愛着がわき、銀行員らしい几帳面な性格もあって大切に扱われました。
やがて、結婚し、奥様やお子様たちとの旅行や運動会などの写真もたくさん撮影されました。
しかし、いつか新しいカメラに代替わりして、棚の奥にしまわれたままになっていました。。
そんなおじいさまのカメラを見つけたのが、お孫さんだったのです。
ホコリを払ってみると、なかなかキレイ。
おじいさんの覗いた同じファインダーを自分も覗き、同じシャッターを押してみたくなられたそうです。

以上はフィクションです。ただ、おじいさまの形見、ネームプレートの件、鉄道がご趣味だったということだけは本当ですが。
昭和のカメラにはこんな想像力を働かせる魅力があると思うのはヒゲじいだけでしょうか?

大切に扱われてきたようで、とてもキレイな個体です
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おじいさまのお名前のアルミ板が貼られていました
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革ケースもとてもキレイでした
ただ、湿気がこもるので革ケースへ入れっぱなしはお勧めできませんが 
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サブタイトル付きレトロ 昭和カメラサービス ロゴ.png

posted by ヒゲじい at 15:31| カメラ修理